はじめに
Ubuntu Budgie は、普段使いに向いているフレーバ (公式カスタムイメージ) です。
MacOS のようなお洒落さや直感的な操作感があり、カスタムのしやすさも非常に高いです。
事前準備
インストーラの入手
諸般の事情により Ubuntu 20.04 系が必須条件ですが、公式 HP の ダウンロード に載っていない。とは言え、フレーバであるため通常版と同様に cdimage.ubuntu.com から探すことができます。
注意: フレーバである Budgie 20.04.X はすでに LTS から外れています。通常用途で使用するとセキュリティリスクとなります。
今回は 20.04.6 を使用していきます。
貧弱な回線を使うので area2
の力を借りて再帰できるようにしておきます。 (もしかすると HTTP でなく Torrent を使った方が良いかもしれないですが)
aria2c -c -d ${HOME}/Downloads -V --checksum "sha-256=$(curl -sSL 'http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-budgie/releases/focal/release/SHA256SUMS' | awk '{print $1}')" http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-budgie/releases/focal/release/ubuntu-budgie-20.04.6-desktop-amd64.iso
インストーラ・メディアの作成
メディア作成には balenaEtcher を使用できると自動で Validation もしてくれるので便利なのですが、現時点で Darwin ARM64 のリリースは出ていない。Rosetta 2 を入れたくない Apple Silicon 使いの筆者は dd
で済ませます。 (MacOS で外部ディスクを確認する際には diskutil を使用すると external でクエリできて凄く便利です。)
$ diskutil list external
/dev/disk5 (external, physical):
...
$ sudo dd if=${HOME}/Downloads/ubuntu-budgie-20.04.6-desktop-amd64.iso of=/dev/disk5 ibs=128M obs=32M
インストール
背景はモダンなテイストになっているけれど、インストールの手順は通常版とほぼ同じです。通常版をインストールしたことがある人なら迷うことは無いと思います。(ブートローダは、少し前のインストーラのように Try Ubuntu と Install Ubuntu が分かれた形になっていました。何もしないと Try モードで起動してしまいますが、従来のようにデスクトップにインストーラがあるので、そのままインストールできます。)
言語選択
最初の画面は何故かほぼ真っ白ですが、言語選択画面です。背景がおしゃれ。通常版の Ubuntu 20.04 インストーラでは Try Ubuntu とInstall Ubuntu を選ぶ欄があるべきところですね。一旦は英語で進めていきます。
キーボード・レイアウト
US 配列のキーボードを使っているので、それを選択します。
Wi-Fi 接続
通常版と同様に追加パッケージのインストールもできるので、このタイミングで繋げておくと楽です。
インストール構成
インストールの構成を設定します。UEFI / BIOS でセキュアブートが有効になっている場合は、ここで設定が出てきます。
XPS にて Secure Boot を設定した状態で日本語化を進めると、 Fcitx & Mozc の構成で頻繁にクラッシュしてしまうというバグ?を引き当ててしまった。仮想コンソールに入ってsystemctl restart display-manager.service
すれば復帰はできますが、なにぶん頻度が高くてツラい。Secure Boot 無効環境の方が体感として安定しています。需要がない場合は事前に BIOS で無効化しておく方が良い可能性があります。(※ 真偽不明。どちらにしても、そこそこ落ちます。)
ディスクの設定
インストールタイプの設定をします。ここも通常版と同じです。
ロケールの設定
もちろん東京です。ここも通常版と差異はありません。
ユーザ名などの設定
最後の設定です。
ここも本家と同様です。
インストール
あとは勝手にセットアップしてくれます。
本家と違って色味が鮮やかです。
完了
終わるとこのようなポップアップが出ます。リブートの準備後、本家同様にインストール・メディアを外すようアナウンスしてくれます。
起動後のセットアップ
ようこそ
普段使いに向いていると言われているだけあって、そのままでも十分使えますがカスタムのしやすさも非常に高いです。
起動するとだいたいの設定を行えるウェルカムページが立ち上がります。起動後のウェルカム画面がほぼ仕事をしてい、本家とは大違いです。 (早くディストリビューションのアップグレードしろと急かされていますが、このまま続けます。)
※ このウェルカム画面はアプリとしてインストールされているので、初回時に焦らずゆっくり設定できます。
ウェルカム・ウィンドウでできること
基本的にこのアプリから設定するだけで、必要な設定はほとんど済ませられます。一例を少し紹介しておきます。
追加ブラウザのインストール
有名なブラウザはリストアップされていて、Brave Browser もクリックひとつで検索せずインストールできる。Ubuntu がベースで Firefox は入っているので、何もしなくても使えます。 (ここにリストされているものとの違いは未調査)
言語のインストール・設定
日本語設定でインストールした場合は iBus と Fcitx の両方がインストールされます。日本語入力の詳細はまた次回に投稿します。
Budgie Extras
Applet を管理できるアプリです。Budgie デスクトップの設定画面で、パネルに追加していけます。
設定完了
設定を一通り終えると、こんな形で簡単にカスタムできました。
Budige カスタム後